社会への取り組み

世界には、大規模自然災害の多発や人口動態の変化、所得格差、貧困等の社会課題があり、日本においても、災害に強いまちづくり(防災・減災)、技術革新等の課題が表面化しています。
また、加速する少子高齢化により、高齢者の介護・健康ニーズへの対応の重要性が増し、経済・社会の高度化やグローバル化の進展とともに、恵まれない境遇にある人や障がいのある人が地域で安心して暮らせる社会づくりの推進、性別・年齢・国籍等の多様性の受容・促進・活用が求められています。これらの課題は、保険事業を取り巻くリスクに大きな変化をおよぼす可能性があります。 東京海上グループでは、こうしたさまざまなリスクからお客様や社会の皆様をお守りし、リスクへの対応をビジネスチャンスとしても捉えるために、自然災害リスク研究や安心・安全に役立つ商品・サービスの提供から、未来世代育成や高齢者・障がい者・アスリートの支援等の人を支える地域・社会貢献活動やダイバーシティ&インクルージョン推進等、地域・社会貢献活動に至るまで、事業活動全般を通じて安心・安全でサステナブルな未来の創造に取り組んでいます。

防災・減災の推進

東京海上グループは、自然災害リスクに対応し、お客様や地域社会の「安心・安全」につながる商品・サービスの提供を使命としています。そのために自然災害リスク研究や国際イニシアティブへの参画により蓄積した知識を、保険商品・サービス開発に活かし、防災・減災のノウハウを社会に広める活動を推進しています。また、罹災後においても、保険金の迅速なお支払いや事業を早期復旧するサービスにも力を入れています。

取り組み例
  • 災害後、平時よりも多くの件数に対応できる損害サービス体制の早期立ち上げ
  • 商品・サービスを通じた防災・減災の推進
  • 被災地の早期復旧支援
  • 東京大学、名古屋大学、京都大学、東北大学等との産学連携研究
  • 防災ISO(国際規格)策定の取り組み
  • 「防災コンソーシアム(CORE)」の発足
  • ぼうさい授業やBCPワークショップの実施等

技術革新への対応

東京海上グループでは、企業の社会的責任リスク、およびサイバーリスクが高まりを見せる中、社会的責任リスク・サイバーリスクのそれぞれを包括的に保障する商品を販売、および「Tokio Cyber Port」を開設し、サイバーセキュリティに関する情報を発信しています。AI等最新のテクノロジーを活用し、お客様により良い保険サービスをお届けしています。

取り組み例
  • サイバーセキュリティ情報発信サイト「Tokio Marine Port」の開設
  • 人の力とデジタルのベストミックスによる安心・快適な事故解決プロセス
  • AIを活用した迅速かつ適正な保険金支払いの取り組み

モビリティ社会への対応

東京海上グループは、テレマティクスやIoT技術を活用した事故サポート・安全運転の支援サービスを提供しています。個人向けには、「1日自動車保険」等、交通安全に対応する保険商品・サービスの提供を推進しています。

取り組み例
  • 東京海上日動オリジナルのドライブレコーダーを貸与する「ドライブエージェント」や携帯電話で加入できる1日自動車の「ちょいのり保険」の提供
  • 「法人ドライブエージェント」の販売
  • 事故のない社会をつくる取組み「Safe Drive With」

貧困問題への対応

貧困・格差の拡大、差別等による問題が深刻化する中、金融包摂の取り組みを通じてそれらの課題を解決することは喫緊の課題です。東京海上グループは、誰も取り残さないというSDGsの理念を踏まえ、ステークホルダーの皆様と連携し、困難な状況にある方々に対し、国・地域の特性やおかれている状況、ニーズ等の理解に努めます。そして、金融包摂関連商品(販売チャネル。手法含む)の開発・提供を通じて、困難な状況にある方々の基本的な保険商品・金融サービスへのアクセスを改善し、それらによる便益を享受できるよう努めます。また、金融・保険教育等にも取り組むことで、困難な状況にある方々やそのご家族等の皆様を支援し、生活水準の向上に貢献します。

取り組み例
  • IFFCO-TOKIO社との天候保険やマイクロ・インシュアランスの開発
  • 貧困向け衣料保険の普及活動
  • 米国での低所得者支援の取り組み

健康・長寿社会づくり

東京海上グループは、保険をはじめとしたグループ各社のソリューションを活用して、社会環境やお客様のニーズの変化を捉えた商品・サービスを提供しています。日本を始めとする世界各地におけるがん等の疾病の啓発活動を実施し、医療専門家によるアドバイス等を通じ、健康・長寿社会の実現に貢献していきます。

取り組み例
  • 「マーケットリンク プロテクト」(新変額保険(有期型)特定疾病保険料払込免除特約付加)発売
  • 「あんしん治療サポート保険」、「あんしん治療サポ—ト保険R」の発売
  • デジタル障がい者手帳を通じた「ミライロ保険<がん保険>」の販売

未来を担う世代を育てる

東京海上グループは「将来を担う世代の育成」に関して、青少年育成やスポーツ振興を目的とする財団を設立して社会貢献を進めています。また、世界各地の社員が主体的に出前授業等の啓発ボランティア、地域・社会貢献ボランティア、NGOとの共同による地域社会貢献活動に取り組み、チャリティ団体等への支援を実施しています。

取り組み例
  • 中高生向けキャリア教育プログラム「リスクと未来を考える授業」の開発
  • 中国やインドネシアの子どもたちへの防災教育支援
  • 南アフリカでの金融教育「StreetWise Finance」
  • 防犯・防災・交通安全推進「地域安全マップ教室」
  • 「Room to Read」途上国教育支援プログラムへの参加等

すべての人々の社会的、経済的な包含

東京海上グループは、年齢、性別、障がいに関わりなく、すべての人々の社会的、経済的な包含を促進するため、「共生社会をめざして」、NGOと共同で高齢者、盲ろう者、障がい者、アスリート・妊婦を支援する活動を、世界各地の社員が主体的に取り組んでいます。

取り組み例
  • 「認知症サポーター養成講座」の実施
  • 「全国盲ろう者協会」との協働
  • 障がい者等雇用企業向け「ユニバーサルコンサルティングサービス」
  • シングルマザーへの就労支援
  • 障がい者スポーツを「知る」「見る」「体験する」取り組みの推進等

東京海上グループは、こうした取り組みを通じて、地域・社会を支え、好循環をもたらすパートナーの創出に貢献していきます。