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社員が自発的に始めたぼうさい授業

社員が自発的に始めたぼうさい授業で 社会とのつながりを実感。

東京海上日動リスクコンサルティングでは、震災発生後に、私たちが社会にお役に立つことができるボランティア活動として、2011年12月から小学生向けの「ぼうさい授業」を始めました。このプロジェクトの発起人である野村幸代さんと篠原瑞生さんに、活動の経緯や思いについて話をお聞きしました。

東京海上日動リスクコンサルティング
ビジネスリスク事業部 主任研究員 野村 幸代(写真左)
企業財産事業部 主任研究員 篠原 瑞生(写真右)

Q「ぼうさい授業」は、どのようなきっかけで始まったのでしょうか。

野村:東京海上日動リスクコンサルティング(以下、TRC)は、危機管理専門のコンサルティングをしています。私自身も企業の危機管理に携わる中で、お客様に地震対策の重要性を提案し続けていましたが、東日本大震災による甚大な被害を目の当たりにして衝撃を受けました。危機管理のコンサルタントとしての役割・責任を果たしていくことと同時に、ビジネスで培ったノウハウを活かして、何か社会のお役に立てることがないだろうか。震災後、自分にできることを考えた時に思い浮かんだのが「ぼうさい授業」でした。
東京海上グループでは、これまでボランティア活動として、全国の小学校・特別支援学校で地球温暖化防止や生態系保護の大切さをお伝えする「みどりの授業」をしていましたが、このプログラムと同様に、全国の小学校で「ぼうさい授業」ができたら良いのではないかと考えました。
防災のためには、市民一人ひとりが、自ら考え、自発的に行動することが重要です。「ぼうさい授業」を受けた子どもたちが、家で防災の話をすることで、家族にも防災意識が広がるかもしれない。そのような思いから、有志数名でチームを作りました。週1回程度、就業時間終了後に集まり、打ち合わせをしながら授業内容を考えました。

Q「ぼうさい授業」の内容はどんなものですか。

篠原:東京海上グループでは、「みどりの授業」という環境啓発授業を小学校で行っています。子どもたちに分かり易く説明するために、マングローブの映像を流し、実際に本物のマングローブの種を見てもらっています。「ぼうさい授業」でも、「みどりの授業」と同様に、”見たり”、”触ったり”することができる授業にしたいと考えていました。しかし、「ぼうさい授業」では何かを体験することが難しい。地震や津波の発生の仕組みをどのように見せるか、怖さをどのように伝えればいいかなどを考え、教材作りでは様々な工夫をしました。手作り感満載の授業でしたが、授業では、子どもたちから「地震が起こった時、どうすればいいのかわかった」「家で避難訓練の話をします」などの感想をもらい、少しずつ授業への自信を深めていきました。

野村:初めての授業は2011年の12月。社員の子どもが通う小学校などに提案し、実現しました。小学5~6年生を対象に、地震のメカニズム、起こった時の対応などについて、動画、実験、クイズなどを織り交ぜながら展開しました。講師は全員、私たち社員。使う資料もすべて手作りです。試行錯誤しましたが、児童や先生方からお手紙を頂き、ぼうさい授業をしてよかったと思いました。

Q子どもたちに一番伝えたかったのはどんなことですか。

篠原:授業の時間も限られていることから、今回の授業では、災害が起こった時に「自分の身を守ること」に絞って、内容を考えました。また、子どもたちに授業をする際には、単に「地震が起きたら、机の下に隠れましょう」と伝えるのではなく、「なぜ机の下に隠れるのか?」ということを一緒に考えるような工夫をしました。災害が起きた際には、子どもたちがマニュアルに沿って行動すれば良いと言うことではなく、想定外のことが起きたときに「どうしたら良いか」ということを、自ら考え、行動できる人になってほしいと考えています。
授業では、「机がない時はどうする?」「どうすれば頭を守れる?」「ランドセルなら使える?」…と、子どもたちから積極的な意見が出て、活発な授業になりました。
TRCでは、事業活動におけるサプライチェーンマネジメントのリスクコンサルティングを行っていますが、今回の震災では、サプライチェーンが寸断されたことによって、国内経済に大きな影響を及ぼしました。この「ぼうさい授業」では、給食でもおなじみの牛乳が、震災直後に手に入りにくくなった事例を紹介して、サプライチェーンが止まった時の影響についてもお伝えしています。

Qぼうさい授業を通して感じたこと、よかったことについて教えてください。

野村:会社には、私たちのボランティア活動に強く共感してもらうことができ、社長も自ら講師として「ぼうさい授業」に参加してくれました。これまでに1都1県で4校、計10クラスで授業を実施しました。当初は、数人だったチームも、今では20人以上に。参加した社員からも、「自分の仕事と社会の繋がりを認識することができた」という声が多く寄せられました。
「日々の仕事が社会にとってどのような役割・意義があるのか」ということを感じることができると、本業へのモチベーション向上にも繋がります。「ぼうさい授業」は、本業があるからこそできたこと。本業の延長線上にある社会貢献として、これからも続けていきたいと思います。

篠原:「ぼうさい授業」は、ボランティア活動としての取り組みですが、会社もボランティア休暇制度に新たに半日休暇を取り入れるなど、社員が授業に参加しやすいようにバックアップしてくれました。自発的に始めたことが、一つの形になり、そのことを通して、自分の仕事や東京海上グループの社会における存在を見つめることができ、有意義に感じています。また、本業で培ったことを活かしてできたことで、働くこと、生きることの本質を考えさせられました。仕事で社会に何か貢献できることがあればやっていきたい。それが誰かのためになったらうれしい、ただそれだけですね。子どもたちが自分の命を守る行動ができるように、地道に続けていきたいです。

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