東京海上グループのマングローブ植林活動
東京海上日動では、1999年から東南アジアを中心に、「マングローブ植林プロジェクト」を実施しています。これまでに東南アジアを中心に計9ヵ国で植林を行いました。20周年の節目となる2019年にはステークホルダーの皆様とともに価値創出をめざして取り組む「マングローブ価値共創100年宣言」を発表しました。東京海上日動は、地球や人々の生活を守り、さまざまな恵みをもたらすマングローブ植林プロジェクトを、NGO、地域の行政機関、住民の皆様とともに100年間継続することをめざして取り組んでいます。
現在では、海外のグループ会社においても植林の取り組みを行っています。また、マングローブの森が大きく広がってきたため、植林だけでなくマングローブの森を守り育てるための保全活動にも力を入れています。
マングローブ植林のはじまり
The Beginning
東京海上日動のマングローブ植林は、1999年、創業120周年の記念事業を社員に公募したのをきっかけに始まりました。
「環境を守り、長く続けられることを」という社員の声がきっかけとなり、気候変動の要因の一つとされている二酸化炭素(CO2)吸収に優れたマングローブという植物の存在と、マングローブが近代化などの開発で地球上から急激に減ってきていることを知り、それを再生する活動を少しずつ実施していくことを「地球の未来にかける保険」と位置づけ、始めることにしました。
マングローブ植林の効果
Effect
Effect 01 海の森
マングローブは「海の森」と呼ばれ、アジアやアフリカ、南アメリカなどの熱帯・亜熱帯地方で、海岸線や河口付近などの汽水域(海水と淡水が混じりあう場所)に生い茂る植物群の総称です。地球温暖化の主要因と言われる二酸化炭素(CO2)を吸収し多く蓄えることで地球温暖化の抑制に役立つと言われています。
Effect 02 みどりの防波堤
高波や津波等の自然災害から人々の生活や生態系を守る「みどりの防波堤」の役割を果たしています。2004年12月のインド洋大津波や、2013年11月にフィリピンに被害をもたらした台風の際には、マングローブ林の後方に暮らす多くの人々や建物等が守られました。
Effect 03 生命のゆりかご
マングローブの根がつくり出す安全な空間は、魚・カニ・エビなどの生息地となり、サルや鳥なども集まって豊かな生態系を育むことから、森は 「生命のゆりかご」 とも呼ばれています。マングローブの森が育つことで、周囲に暮らす人々には水産・森林資源が提供され、植林地域の持続可能な発展にもつながります。
データで見るマングローブ植林
Data
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これまでの植林面積
12,970ha
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マングローブによるCO2吸収・固定量
82,000t
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創出された生態系サービスの価値
約2,023億円
1999年4月~2023年3月末までの累計
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東京海上グループのカーボンニュートラル
12年連続達成
2013年度~2024年度
社外からの評価
Valuation
- 「地球温暖化防止活動環境大臣表彰(国際貢献部門)」を受賞
- 一般社団法人環境金融研究機構主催「第5回サステナブルファイナンス大賞 特別賞」を受賞
- 第1回 NIKKEI ブルーオーシャン大賞 気候変動部門賞 受賞