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自然災害に負けない社会づくり

国際社会における災害課題の解決と被害軽減は、当社がその解決に取り組むべき課題です。東京海上グループは、内閣官房が公表した「国土強靭化 民間の取組事例集(平成30年5月)」に掲載された3つの取り組み(東京海上日動火災保険株式会社「東北大学・東京海上日動 産学連携地震津波リスク研究」「生き残る力を育む『ぼうさい授業』」、「沿岸生態系を活用した防災・減災への貢献」)をはじめさまざまな防災取り組みを行っています。

自然災害リスク研究や国際イニシアティブへの参画により蓄積した自然災害や防災・減災に関する知見を、将来にわたってお客様や地域社会の「安心・安全」につながる商品・サービスの開発や提供に生かすとともに、子どもたちや企業への事前の防災啓発活動等を通じて災害や防災・減災に関する知見を社会に広める活動を推進しています。また、罹災後においても、保険金の適切かつ迅速なお支払いや被災企業の事業活動の早期復旧支援サービスに力を入れています。東京海上グループは、多様な商品サービスや防災啓発活動、義援金や災害ボランティア等の取り組みを通じて、罹災前後の備えにもトータルに応えることで、安心・安全で強靭な自然災害に負けない社会づくりに貢献したいと考えています。

東京海上グループの防災推進の取り組みは、2015年9月採択された2030年に向けた国連持続可能な開発目標の「目標1(貧困をなくそう)」「目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)」「目標11(住み続けられるまちづくりを)」「、目標13(気候変動に具体的な対策を)」「目標17(パートナーシップで目標を達成しよう)」の達成に貢献するものです。当社は、これからもさまざまなステークホルダーと連携して、自然災害に負けない社会づくりを進めていきます。

記載内容とSDGsとの関連
該当するゴール 該当するターゲット 関連記載の説明
1.貧困をなくそう 1.5 気候変動に関連する極端な気象現象災害への脆弱性の軽減 記載内容全般
9.産業と技術革新の基盤をつくろう 9.a 小島嶼開発途上国への金融の支援強化を通じて、開発途上国における持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラ開発を促進する
9.5 すべての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。
商品サービス企画/研究
世界銀行「太平洋災害リスクファイナンスパイロットプログラム」への参加
商品サービス企画/研究
11.住み続けられるまちづくりを 11.5 水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減する。 商品サービス企画/研究
気候変動・気象災害リスクに適応できる社会をつくる
11.b 仙台防災枠組2015-2030に沿って、総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。 商品サービス企画/研究
地震・津波リスクに適応できる社会をつくる
13.気候変動に具体的な対策を 13.1 気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)を高める。 記載内容全般
13.3 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関し教育、啓発する。 商品サービス企画/研究
事前対応
17.パートナーシップで目標を達成しよう 17.16 持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する。 商品サービス企画/研究
マルチステークホルダーダイアローグ

この節の構成

商品サービス企画/研究

東京海上グループのCSRマテリアリティでもある「気候変動・自然災害」リスクへの対応は、世界の保険業界が中長期的な経営課題として取り組むべき大きな課題です。東京海上グループは、東京大学、名古屋大学、京都大学および東北大学との産学連携「気候変動・自然災害リスク研究」を通じて防災・減災に関する科学的知見を高め、確率論的リスク評価手法を構築するなどリスクモデルによる計測手法を高度化し、より精緻にリスク量を把握できるように努めています。また、先進国のみならず特に気候変動・自然災害の影響に脆弱な途上国・地域において、世界防災指針「仙台防災枠組2015-2030」に沿って、保険制度やリスクマネジメントの考え方を普及させていくことも重要であると考えています。そのため、産学連携研究成果の社会還元や、UNISDR災害に強い社会に向けた民間セクター・アライアンスやジュネーブ協会・巨大災害と気候リスクワーキンググループ等の国際イニシアティブへの参加を通じたグローバルな災害課題の解決と被害軽減に取り組んでいます。

気候変動・自然災害がもたらすリスクをおさえ、適応できる社会をつくる

2015年12月に行われた国連気候変動枠組条約第21回締約国会議において、2020年以降の気候変動に係る国際枠組みとしてパリ協定が採択されました。パリ協定では、世界共通の長期目標として世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも2℃を下回るものに抑えることが示され、2015年3月に仙台で開催された第3回国連防災世界会議で採択された「仙台防災枠組2015-2030」についても言及されました。現在、気候変動による自然災害リスクの増加が懸念されており、災害課題の解決と被害軽減を目指す東京海上グループとしても、パリ協定の目標を認識し、その目標達成に貢献したいと考えています。

温暖化等の気候変動によって、将来発生する気象災害の頻度や規模が大きく変わってしまう可能性があると考えられています。その場合、過去の統計データに基づいた分析だけでは適切なリスク評価ができず、保険料率の算定や大規模災害の保険金支払いへの備え等に大きな影響をおよぼすこととなります。
そこで、東京海上グループでは、産学連携により気候変動・自然災害リスク・地震・津波リスクを研究し、その成果を防災会議・フォーラムで発表するとともに社会貢献活動にも活用し、情報発信しています。また気候変動に関連するイニシアティブ・イベントにも積極的に参加し、産学連携研究の成果や取り組みを世界に発信し、最新の研究活動を共有し、防災推進について論議するマルチステークホルダーダイアローグを実施しています。

産学連携研究:気候変動・気象災害リスク(東京大学との台風リスクの将来変化予測に関する研究、名古屋大学との台風・豪雨における降水量の将来変化予測に関する研究、京都大学との水災リスクの将来変化予測に関する研究)、地震・津波リスク(東北大学:災害科学国際研究所(IRIDeS)との地震・津波リスク研究 災害科学の研究開発・人材育成 地震津波リスク評価(東京海上日動)寄付研究部門における地震・津波リスク研究 津波避難プログラム構築と実践他) 情報発信:地域の防災・社会貢献活動(ぼうさい授業、東京海上日動・東京海上研究所「自然災害リスクセミナー」、地方公共団体の減災計画・津波避難計画策定の支援)、WEB・冊子(防災・減災情報サイト「あしたの笑顔のために」)、防災クリアファイル マルチステークホルダーダイアログ:ジュネーブ協会関連(ジュネーブ協会の「巨大災害と気候リスク」ワーキンググループ)、気候変動リスクに関連するイニシアティブ・イベント(ClimateWise:「気候変動・自然災害リスクへの耐性力をつけていくための保険会社の役割」提言、UNISDR ARISEネットワーク・ジャパン公開シンポジウム)

気候変動・自然災害リスク研究

気候変動・気象災害リスクに適応できる社会をつくる

東京海上グループは、従来のリスク評価手法をベースに、気候変動に伴う将来変化の予測等の気象学的なリスク評価手法を組み合わせることで、気候変動・気象災害リスク評価の高度化を目指しています。

気候変動に適応する商品・サービスの提供につなげる

気候変動に伴う気候の変化や自然のゆらぎが大きくなることで、自然災害被害の増加が懸念されています。東京海上グループは、事業活動を通じて、気象災害を含む災害課題の解決と被害軽減に向けた取り組みを推進していますが、気候の変化や自然のゆらぎの増加に伴い、過去の災害や保険事故に関するデータ活用だけでは、気象災害リスクを必ずしも適切に評価できなくなり、気象災害リスクを補償する保険商品・サービスをこれまで同様にお客様や地域社会に提供できなくなるおそれがあります。
そこで東京海上グループでは、世界トップクラスの科学者や研究者と連携し、気候変動・気象災害リスク研究を推進し、研究成果やその他のさまざまな知見を広く社会に還元するとともに、保険グループとして、お客様や地域社会に保険商品や関連サービスをサステナブルに提供することにつなげたいと考えています。
東京海上グループは、これからも、世界トップクラスの科学者や研究者とともに産学連携による気候変動・自然災害リスク研究を推進し、それらにより得られた知見を積極的に活用していきます。

東京大学との共同研究 –気候モデルを用いた台風リスクの将来変化予測–

  • 東京海上研究所は、地球温暖化による台風リスクの将来変化を予測することを目的として、東京大学と共同で、台風の将来変化を推定するために独自に開発した「確率台風モデル」を用いた研究を行ってきました。近年では、地球温暖化が台風リスクに与える影響評価だけでなく、年間の台風傾向の予測に関する研究にも取り組んでいます。
  • 共同研究先である東京大学大気海洋研究所は、以前から、観測データと気候モデルによるシミュレーション結果の総合的な解析を通じて、気候変動をはじめとした気候システムに関わる研究に取り組んでいます。気候変動に関する最新の知見が集約されたIPCC評価報告書の作成に際して、木本昌秀教授をはじめとする複数の研究者が主要執筆者として参画し、その研究成果が大きく取り上げられる等、同大学は世界的にも高い評価を得ています。
  • 下の図は、「確率台風モデル」を用いて、世界各機関の気候将来予測データから地球温暖化が台風に与える影響を推定したものです。この図から、将来的に「台風の経路が東寄りになること」と「台風が強くなること」等の可能性が読み取れます。

温暖化差分の図(最下段)において、発生および経路の図では、青が「将来、台風が減少する場所」、赤が「将来、台風が増加する場所」を示しています。中心気圧の図では、青が「将来、中心気圧が低下する場所」を表しています。

名古屋大学との共同研究 –高解像度モデルを用いた台風・降水シミュレーション–

  • 東京海上研究所は、台風や急速に発達する低気圧、集中豪雨といった気象現象が気候変動に伴い、どのように変化するかを詳細に分析することを目的として、名古屋大学と共同研究を行い、将来の自然災害リスク、特に降水量の変化について研究を進めています。
  • 大気や水圏に関する環境変動の問題を正しくとらえるには、物理・化学・生物等の複合的な観点から研究を行うことが重要です。共同研究先である名古屋大学の宇宙地球環境研究所では、水循環システムのプロセスを多角的に研究しています。なかでも、同大学の坪木和久教授は、雲や降水について詳細なシミュレーションを行うことのできる高解像度モデルを開発し、強い雨や台風、竜巻等の構造やメカニズムについて研究を進めています。
  • 下の図は、西日本全域に強い雨をもたらし、大きな被害を与えた平成30年7月豪雨について、名古屋大学の高解像度モデルで降水量を再現した結果です。左図のシミュレーション結果と右図の実際の降水量から、雨の降る地域、量を正確に再現できていることがわかります。
  • また、将来の温暖化により、大きな災害をもたらす強い雨の発生回数が増える可能性が高いことが確認されており、温暖化が降水量に及ぼす影響について研究を進めていきます。

京都大学との共同研究 –将来気候下での水災リスク評価–

  • 東京海上研究所は、将来気候下での水災リスクの変化を定量的に評価することを目的として、京都大学と共同研究を行っています。名古屋大学との共同研究で得られた将来気候下における降水量予測のノウハウも活用し、将来気候下の水災リスクの評価手法を開発しています。
  • 京都大学(防災研究所、大学院工学研究科)は、中北英一教授や立川康人教授をはじめ、トップクラスの水災リスク研究者を有しており、これまでにも国内河川を対象に、総降雨量に加えて短時間雨量等から降雨後の河川流量を再現・予測する「河川流量モデル」を開発してきました。
  • 下図は、荒川において、大規模アンサンブル実験結果「d4PDF」の降雨データから河川流量を計算し、氾濫シミュレーションを行った結果です。温暖化の進んだ将来気候下(右図)では、現在気候下(左図)と比較して浸水面積が大きくなり、浸水深も深くなっています。
  • 今後は、ベトナムを皮切りに、東南アジアの河川を対象とした河川流量モデルの開発を進める予定です。

学会等での研究発表

上記の研究で得られた成果は、学会発表等を通じて広く発信していきます。

  • 日本気象学会(年2回)では、2008年度から継続的に、東京大学、名古屋大学および京都大学との共同研究についての成果を中心に発表しています。
  • 水文・水資源学会(年1回)では、2013年度から名古屋大学および京都大学との共同研究についての成果を中心に発表しています。
  • また、2017年度は、日本保険学会において、名古屋大学および京都大学との共同研究についての成果を発表しました。
代表的な発表例

地震・津波リスクをおさえ、適応できる社会をつくる

近年、チリ地震・スマトラ島沖地震・四川大地震・東日本大震災等、世界各地で「低頻度巨大災害」が発生し、甚大な被害を受けています。東京海上グループは、こうした状況をふまえて、これまで損害保険やリスクコンサルティングのビジネスで培ったノウハウ・データを結集し、社会の安心と安全につながる取り組みを進めています。

東北大学 災害科学国際研究所と連携した「地震・津波リスク研究」

津波シミュレーションモデルイメージ
〈出典〉東北大学 災害科学国際研究所

  • 東京海上日動は、2011年7月に東北大学と産学連携協定を締結し、東北大学における津波リスク評価等の災害科学の知見・データと東京海上日動がこれまで保険ビジネスで培った地震・津波リスクの知見・データを元に、災害科学の研究開発・人材育成の取り組みをはじめました。
  • 連携研究先の東北大学(災害科学国際研究所 地震津波リスク評価(東京海上日動)寄附研究部門)は、今村文彦所長・教授をはじめとして、地震津波リスク評価および地域における防災・減災に向けた活動を行う研究者を有しています。これまで、東日本大震災の被害実態やこれまでの巨大地震における津波を評価し、国内外における社会での脆弱性や防災力を考慮した津波リスクの評価手法の研究、そしてこれらの知見を広く社会に提供するためにセミナーや防災教育ツールの開発等を実施してきました。
  • 2012年4月からの活動は、2015年3月11日に行われた、環境省「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)」の定時総会において、第3回「グッドプラクティス(保険部門)」に選定されました。
  • 下図1は、2011年東北津波による宮城県気仙沼市に来襲する津波のシミュレーションになり、瓦礫などの漂着物の分布、津波堆積物の発生量の推定が可能となり、複合被害の予防措置や事後の対応計画の策定に貢献するデータを提供に貢献します。
  • 下図2は、過去400年の間に世界各地で確認された津波ハザードを示したものとなり、過去の津波でだけでなく、将来起こり得る津波を検討する必要性を示しています。
  • 2015年4月から実施している海岸林の津波減災効果に関する研究活動は、2017年3月に一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会主催『ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2017』にて「グリーンレジリエンス大賞」優良賞を受賞しました。また、2018年3月には、「東北大学との産学連携による災害に負けない社会づくり」の取り組みにおいて、優秀賞を受賞しました。今後も東京海上日動は、東北大学との産学連携、さらには産官学民のさまざまなステークホルダーとの連携を通じて、被災地復興支援や地域社会・世界各国のレジリエンス向上、安心・安全な未来を提案するための取り組みを推進してまいります。

図1 2011年東北津波による気仙沼市の津波複合被害の再現計算(作成 東北大学災害科学国際研究所)

図2 全世界において過去400年で確認された津波ハザード(作成 東北大学災害科学国際研究所)

学会等での研究発表

これらの研究成果は国内外での学会・シンポジウムを通じて発表・情報発信しています。2017年度は16件の国内外での学会発表、第1回世界防災フォーラム(2017年11月、仙台)・第 2 回防災推進国民大会(2017年11月、仙台)における情報発信等を行いました。また、アジア・オセアニア地域の地球科学促進のため設立されたアジア・オセアニア地球科学会(AOGS)が2018年6月にアメリカ・ホノルルで開催されましたが、その学会においても寄附研究部門所属の教員が地震・津波リスクに関する研究について発表を行っています。

代表的な発表例
災害の調査
巨大災害が発生した際には、国内外問わず、調査・リスク評価等も行っています。2016年6月には熊本地震の現地被害調査を実施しました。また、2016年11月に発生した福島県沖を震源とする地震による津波では,被害調査のほかに社会の対応についても調査し、当グループの東京海上日動リスクコンサルティング株式会社が刊行するリスクマネジメント最前線にて調査結果を報告しております。

これまでの活動概要

2012年4月から、東北大学 災害科学国際研究所(IRIDeS)内に「地震津波リスク評価(東京海上日動)寄附研究部門」を開設し、以下のよう研究を実施しています。

期間 研究内容
2012年4月~ 地震・津波リスク評価研究
  • 東日本大震災等、過去に発生した巨大地震における津波の波高分布や到達時間の分析
  • 国内外の社会の脆弱性・防災力を考慮した、信頼性の高い被害シミュレーションや発生確率を加えた津波リスク評価手法の研究等
  • 津波避難研究(沿岸地域の減災計画における基礎情報の提供や地方公共団体の津波避難計画策定への協力等)
2015年4月~
  • 海岸林の津波減災効果に関する研究
  • 津波数値計算モデル(津波氾濫・漂流物・土砂移動計算を含む)の高度化の研究
  • モバイル・アプリケーションの開発(2011年津波の浸水深/浸水域・漁船被害の評価)
2016年4月~
  • 2011年東北地方太平洋沖地震津波による養殖筏・アマモ場の被害に関する研究
  • グローバル津波ハザード・リスク評価に関する研究
  • 過去津波における人的被害に関する研究

情報発信

地域の防災・社会貢献活動

ぼうさい授業

自然災害に強い社会づくり > 地域社会貢献 > ぼうさい授業

東北大学を通じた減災意識啓発出前授業

東北大学災害科学国際研究所地震津波リスク評価(東京海上日動)寄附研究部門では、東日本大震災の教訓を活かし、強靭な社会を創生するために、児童(こどもたち)への減災意識啓発出前授業を2014年度に開始し、国内の受講者数は10,000人を超えました。東北地方から南海トラフ地震津波が懸念される地方へ活動範囲を拡大しています。海外では、米国ハワイ、タイ、インドネシア、フィリピンにも活動を広げています。
東北大学災害科学国際研究所の災害科学研究で得られた知見を活かし、災害のリスクを科学の視点から、児童にも容易に理解できる形の教材としています。脳科学と認知心理学の要素を取り入れた独自のグループワークツール「防災・減災スタンプラリー」も開発し、教育補助ツールとして活用しています。こどもたちの意識変化を調査解析した結果、災害リスクに対する危機意識は地域性による基礎量に違いがあり、本授業の実施後には同じく意識は向上しますが、時間の経過に伴う危機意識の減少量は、災害の経験が無い地域の方が有る地域より大きくなることがわかりました。災害が多発・多様化する現在、防災・減災の推進に向けて、防災教育を継続的に実施することが必要不可欠です。
減災意識啓発出前授業の実施後に、本授業を受講したこどもたち主体で地域防災を牽引しています。減災意識啓発出前授業は、全国の大学による同種の取り組みの中でも、他に類を見ない広域な社会貢献活動となっています。一連の活動は「ジャパン・レジリエンス・アワード2018」において教育機関部門金賞を受賞しました。東京海上グループは、これからも東北大学と連携し、子どもたちへの防災啓発を推進していきます。

東京海上日動・東京海上研究所 「自然災害リスクセミナー」

自然災害に負けない社会づくり > 地域社会貢献 > 東京海上日動・東京海上研究所 「自然災害リスクセミナー」

地方公共団体の減災計画・津波避難計画策定の支援

2012年4月から、東北大学 災害科学国際研究所(IRIDeS)内に「地震津波リスク評価(東京海上日動)寄附研究部門」を開設し、地震・津波リスク評価・津波避難方法を研究しています。それらの研究成果を、沿岸地域の地方公共団体の減災計画立案時に基礎情報として提供し、地方公共団体による沿岸地域の津波避難計画策定に協力しています。また、IRIDeSと共同で社会全体の防災・減災力向上に向けた情報発信・提言活動等にも努めています。

WEBサイト・冊子

防災マインドの高い社会をつくる~「あしたの笑顔のために~防災・減災情報サイト~」と「防災クリアファイル」

東京海上日動は、安心・安全でサステナブルな社会づくりに貢献し、ご家庭で防災・減災を考えるきっかけにしていただくことを目的として、2013年3月から「あしたの笑顔のために~防災・減災情報サイト~」を開設しています。
本サイトは、東北大学 災害科学国際研究所との産学連携による共同研究で得た知見を活かし、「地震、津波、火山、台風、竜巻・集中豪雨、大雪、感染症」についてのメカニズム、災害への備え等をイラストや漫画、ゲームを用いてわかりやすく紹介しています。

2017年度は防災・減災について学べるクイズを10問追加しました。

東京海上日動では、東北大学災害科学国際研究所との共同研究の成果として、一般家庭において日頃から備えておくべき防災グッズや、地震・津波発生時の具体的な対応を記載した「防災クリアファイル」を作成しました。「地震編」「津波編」「防災グッズ編」「地震編(行動編)」の4枚種類があり、災害時に持ち出す書類をあらかじめはさんでおけるなど、さまざまな工夫をしています。同社主催の出前授業である社員・代理店による「ぼうさい授業」実施時やCSRブックレットの付録、お客様へのノベルティーとして配布し、一般の皆様に大学研究機関と保険会社の最新の知見をふまえた防災対策を、わかりやすくご案内しています。

マルチステークホルダーダイアローグ

東京海上グループでは、世界の保険会社と連携しながら、気候変動・自然災害リスクに関する調査・研究を行い、経済・社会生活に与えるリスクの低減や緩和につながるマルチステークホルダーダイアローグを行っています。

ジュネーブ協会

The Geneva Association: Extreme Events and Climate Risk Working Group※

東京海上日動は、ジュネーブ協会(GA)の「巨大災害と気候リスク」(Extreme Events and Climate Risk(EE+CR))」ワーキンググループに参加し、世界の保険会社等と協働して、各地の気候変動・自然災害リスクが保険ビジネスや経済・社会に与える影響について、調査・研究をしています。 EE+CR Working Groupの取り組みの一環として、「国連世界防災白書2013」において、保険がリスク軽減に果たす役割に関する記述の裏付けとなるレポート「災害リスク軽減に向けた保険業界の貢献 - 事例集」(2013年5月)の東日本大震災に関する報告に協力しました。

東京海上日動は、GA事務局と連携・協働し、2013年10月に、国連事務総長特別代表(防災担当)マルガレータ・ワルストロム氏(当時)らを迎え、2013年10月に仙台においてジュネーブ協会「第5回気候リスクと保険セミナー」を、2015年3月16日にも仙台において第3回国連防災世界会議パブリック・フォーラムイベント「災害課題の解決と被害軽減に役立つ保険」を開催しました。国連防災世界会議の会期中、東京海上日動の隅会長(当時)がGAのダルステル事務局長ほかとともにワルストロム国連事務総長特別代表と面談し、保険業界として「仙台防災枠組2015-2030」の下でも国連等と連携し、世界の防災に貢献していくことを確認しました。

2015年11月~12月にパリで開催された、第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が開催されましたが、COP21の会期と並行して、2015年12月3日、パリのOECD本部にて開催された、OECD/GA共催「気候変動と保険業界に関する特別セッション」には、東京海上日動 経営企画部 長村部長兼CSR室長がパネリストとして参加し、東京海上グループの将来気候下における台風の発生予測研究の一端を紹介し、今後は社会の防災力強化に役立てて行きたい旨発信するとともに、自然災害が多発する途上国において官民連携を進め、官が民間保険会社の知見の活用について付言しました。

自然災害リスク・気候変動リスクに関連するイニシアティブ・イベント

ClimateWise: Thought Leadership "The role of insurers in strengthening business resilience to climate risk"

東京海上日動は、アジアの保険会社では唯一、気候変動イニシアティブのClimateWise(本部:英国)に参加しています。 2013年2月、東京海上日動(石原 邦夫 会長・当時)は、東日本大震災やタイ洪水における保険会社の経験をふまえて、同イニシアティブにおけるThought Leadership(気候変動リスクに対する保険業界の役割強化に向けた提言)として、「気候変動・自然災害リスクへの耐性力をつけていくための保険会社の役割」と題した提言を行いました。具体的には、「企業(経営者)は、今後の気候変動・自然災害リスクへの耐性力をつけていくために、サプライチェーン・リスクを含めたBCP(事業継続計画)の策定や早期事業復旧計画等の事前準備が重要であり、これらを進める上で、保険会社の知見が活用されるべきである」と提言しました。

UNISDR ARISEネットワーク・ジャパン公開シンポジウム「災害レジリエンスへの民間企業の挑戦~民間企業が異常気象にどう取り組むか」を通じた社会への提言

2017年3月10日に、東京でARISEネットワーク・ジャパン公開シンポジウム「災害レジリエンスへの企業の挑戦~民間企業が異常気象にどう取り組むか」が開催されました。第1部では、日本政府(内閣府、環境省、国土交通省)から最新動向が報告され、第2部ではARISEメンバーによる取組発表が行われました。東京海上グループのシンクタンク東京海上研究所は「将来の気候変動による地球温暖化時の荒川流域における洪水リスク」をテーマに講演し、産学連携の推進を通じた地球温暖化に関する情報発信の必要性を訴えるなど、安心・安全でサステナブルな未来づくりに向けた提言を行いました。

「第1回世界防災フォーラム」および「第2回防災推進国民大会」を通じた社会への提言

2017年11月25日~28日に仙台で「第1回世界防災フォーラム」および「第2回防災推進国民大会」が開催され、11月27日に東京海上日動と東北大学災害科学国際研究所は、東京海上日動リスクコンサルティングと協力し東京海上グループ・東北大学産学連携フォーラム「アジア太平洋地域における災害に負けない社会づくり~科学と保険の力」を開催しました。東北大学今村文彦所長・教授の基調報告の後、アジア太平洋金融フォーラム、財務省、世界銀行、東京海上日動火災保険株式会社からパネリスト・モデレーターに加えたパネルディスカッションを行い、産官学連携(Public-Private-Academia Partnership)を通じて、効果的な災害リスクマネジメントシステムを開発し、災害に強い地域社会を構築することを提言しました。