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未来の自然災害リスクをサポート

東日本大震災以降、地震や津波に対して、これまでの想定以上の対策が必要になる中で、リスクコンサルティングに対するニーズも高まっています。東京海上グループでは、1996年に設立した東京海上日動リスクコンサルティング(TRC)において、主に地震、津波、台風、水害等さまざまなリスクを分析・研究し、企業や自治体に対しリスク評価や対策立案などのサービスをご提供しています。

東京海上日動リスクコンサルティング 企業財産事業部
グループリーダー 佐藤 一郎(写真左)
主任研究員 宮本 龍(写真右)

Q現在のお仕事について教えてください。

佐藤:自然災害に関する研究機関と連携しながら、企業や自治体に対し、地震や津波による被害予測と対策についてのコンサルティングを進めています。地震や津波のリスクモデリングに関する専門知識や技術を生かして、リスクを可視化してお客様にわかりやすくお伝えし、今後の対策をより実効性あるものに変えていく仕事です。

Q東日本大震災以降、どのような依頼が増えましたか。

佐藤:やはり、「これまでの災害対策に加えて、もっとできることはないか」というご相談です。東日本大震災以降、特に地震や津波に対しては、これまでの想定を見直し、対策を再検討することが求められています。例えば、工場では地震が起きたら機械の油が床に広がって、滑らないだろうか。揺れで物や天井が落ちてこないだろうか。平時とは明らかに違う状況で、従業員がちゃんと避難できるだろうか等、企業や各施設がこれまでの災害対策や避難計画を見直される中でのご相談が増えています。また、高齢者施設や社会福祉施設など、いわゆる災害弱者と呼ばれる方がいらっしゃる施設の避難計画について支援をしているメンバーもいます。

Q実際のコンサルティングはどのように行われていますか。

佐藤:地震や津波のシミュレーションをしながら考えうるリスクを洗い出し、日々のオペレーションの改善提案、経済損害の試算をはじめとする、事前と事後の対策など、お客様それぞれの状況に合わせたコンサルティングを専門家の方とも連携しながら行っています。地震や津波リスクを想定した液状化エリア、ハザードマップを作ることもあります。
ある沿岸部に公共施設を新設するプロジェクトでは、津波到達のシミュレーションを行い、建物に必要な構造、階数、避難経路等を提案しました。

宮本:自然災害コンサルティングメニュー「津波リスクコンサルティング」を自社で開発しました。会社がある地点までの津波の予測到達時間、浸水範囲などのデータを高度にシミュレーションし、地震が起こった時に、どこにどのようなルートで避難すればよいのか、耐震補強はどうしたらいいのか等、地震や津波に備えるための具体的なご提案をしています。全国各地に支店を持つ金融機関などで採用いただいています。

Qコンサルティングで大事にされていることはどのようなことでしょうか。

宮本:私は2011年に津波リスクをモデル化するための調査をしていました。その発表・報告を終えた2日後に東日本大震災が起こりました。津波がもたらした大きな被害は衝撃的でした。震災前から津波の研究・調査を継続して行う中で、1993年の北海道南西沖地震では、火災の多くの原因が津波であったということを知りましたが、そのことが現実に起こっている映像に、とても衝撃を受けました。私が携わっている地震のリスクマネジメントでは、地震や津波だけでなく、さまざまな要素を網羅してリスクを分析しています。ときには理学的、建築工学的な専門的なことも把握してお客様にお伝えする必要があります。これまで以上に広い見地に立って、より透明性のある説明をしていかなくてはならないと、肝に命じています。

Q仕事を通じた社会への貢献についてどのようにお考えですか。

佐藤:日本には、これまでに地震や津波の被害に遭われた地域が多くあります。その土地の方々は、「次はいつくるのか」という不安や心配を抱えていらっしゃいます。私たちの仕事は、コンサルティングを通して将来に備えを行い、お客様に安心していただくこと。「これで少し安心した。ありがとう」と言っていただけるとうれしいですね。未来のリスクを分析し、安心と安全をご提供するという東京海上グループの存在意義がそのまま仕事になっているので、とてもやりがいを感じます。社会に貢献できる仕事であることを実感しています。先日、幼稚園に通っている子どもを連れて福島の被災地に行きました。子どもたちにもリスクの考え方をわかりやすく伝えて、生きる力を身につけて欲しいなと思っています。目に見えないリスクを可視化してお伝えする、〝想定外〟を少しでもなくし、お客様に安心と安全をお届けできるよう、最善を尽くしていきたいと考えています。

宮本:2013年に、地震や津波研究の第一人者である東北大学の今村文彦教授とともに、トルコで行われた学会に参加しました。津波の高さと到達距離を算出する計算式を発表したところ、日本と同じ津波のリスクにさらされている太平洋の島国の方々から、「自国にも適用できるのでは」と様々なご意見や反響をいただきました。地震や津波は、日本にとっては国家の経済全体に大きな影響を及ぼすリスクです。自然現象が相手の仕事では、わからないこと、不確実なこともたくさんあります。なぜわからないのか、わからないからこそどうすればいいのかについても、きちんと把握しながら、透明性のある説明をしていかなければならないと改めて感じています。この仕事を通じ、日本の防災がより進化できるように貢献していきたいと思っています。

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